地価の急騰は昭和62年の春ごろには東京全都下、神奈川県の主要都市、夏ごろには埼玉、千葉の主要都市に波及していき、少しでも住宅地としてよい条件であると軒並み坪200万〜500万円という値がついた。郊外であると坪数も50〜70坪と広いから、総額もすぐ11億円となり、多くの中小不動産業者は高地価地域では10億円、少ない業者でも4億〜5億円という具合に物件を抱えた例はかなり多い。しかし、62年の夏以降上昇は止まり、11月1日の監視区域制度の強化とともに、まさに1夜にして土地取引は停止したに等しい状況になってしまった。したがってそれまでに手持ち物件で売却できなかった分はまるまる抱えるはめになり、20%値引きして処分しても、その分の損失は巨額にのぼる。ただし金融機関から借り入れている場合、担保がついているから、もし担保を割って売却処分するには、不足分の資金を別途調達しておかないと、金融機関は担保を外して売却することに同意しないことになる。
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